狂気

一般的なキャンペーンで、キャラクターたちは自分の直面する恐怖や日々自らが起こす殺戮で狂気に陥ることはないが、冒険者であることへの負担に耐えきれなくなることもある。恐怖をテーマにしたキャンペーンなら、冒険者が直面する脅威のとんでもない恐ろしさを強調し、テーマを引き立てるために狂気を使うのもいいだろう。

狂気に陥る

さまざまな魔法的効果で、安定した精神に狂気を与えることができる。コンタクト・アザー・プレインシンボルのような呪文は狂気を引き起こすことがあり、君はこれらの呪文の効果を、ここの狂気のルールに変更することができる。病気、毒、そして心霊風やパンデモニウムの狂気の風などの次元界の効果も、狂気を引き起こす可能性がある。一部のアーティファクトはそれらを使ったり、同調したキャラクターの精神を破壊する可能性もある。

狂気を起こさせる効果に抵抗するには、通常、【判断力】あるいは【魅力】セーヴィング・スローが必要になる。

狂気の効果

狂気は短期、長期、無期限のものがある。ほとんどのありふれた効果は、わずか数分間の短期の狂気を与える。より恐るべき効果や累積的な効果は、長期や無期限の狂気をもたらす可能性がある。

短期の狂気に陥ったキャラクターは、『短期の狂気』表の効果を1d10分間受ける。

長期の狂気に陥ったキャラクターは、『長期の狂気』表の効果を1d10×10時間受ける。

無期限の狂気に陥ったキャラクターは、治療されるまで『無期限の狂気』表からキャラクターの新しい弱点を得る。

短期の狂気
d100 効果(1d10分で終了する)
01–20 キャラクターは心の中に閉じこもり、麻痺状態になる。この効果はキャラクターがダメージを受けると終了する。
21-30 キャラクターは無力状態になり、その間は悲鳴を上げたり、大笑いしたり、泣いたりする。
31-40 キャラクターは恐怖状態になり、毎ラウンドのアクションおよび移動は恐怖の元から逃げ出すために使われる。
41-50 キャラクターは赤ちゃん言葉でしゃべり始め、通常の会話や呪文発動ができなくなる。
51-60 キャラクターは毎ラウンドのアクションでもっとも近いクリーチャーに攻撃するようになる。
61-70 キャラクターは鮮やかな幻覚を見て、能力値判定に不利を受ける。
71-75 キャラクターは明らかに自分を傷つけるもの以外、誰かに命じられたままに行動する。
76-80 キャラクターは恐ろしいまでの泥、粘体、内臓などの奇妙なものを食べたい衝動にかられる。
81-90 キャラクターは朦朧状態になる。
91-100 キャラクターは気絶状態になる。
長期の狂気
d100 効果効果(1d10×10時間で終了する)
01–10 キャラクターは手を洗う、何かに触れる、祈る、コインを数えるなど、特定の行動を何度も繰り返したがるようになる。
11–20 キャラクターは鮮やかな幻覚を見て、能力値判定に不利を受ける。
21-30 キャラクターは極度の妄想に襲われる。キャラクターは【判断力】および【魅力】判定に不利を受ける。
31-40 アンティパシー/シンパシーの呪文で“反感”の効果を受けているかのように、キャラクターは何か(通常は狂気の元)に対する激しい嫌悪感をもよおす。
41-45 キャラクターは強度の思い込みに囚われる。ポーションを1種類選ぶこと。キャラクターは自分がその効果を受けているものだと思い込む。
46-55 キャラクターは人物や物体など“幸運のお守り”に執着し、それから30フィート離れている間、攻撃ロール、能力値判定、セーヴィング・スローに不利を受ける。
56-65 キャラクターは盲目状態(25%)か聴覚喪失状態(75%)になる。
66-75 キャラクターは抑えられない震えや痙攣に襲われ、これは攻撃ロール、能力値判定、および【筋力】あるいは【敏捷力】を使ったセーヴィング・スローに不利を与える。
76-85 キャラクターは部分的な記憶喪失になる。キャラクターは自分が何者かは知っており、種族的特徴やクラス特徴もそのままだが、他人が誰か思い出せず、狂気に陥る前のことを覚えていない。
86-90 キャラクターがダメージを受けるたび、難易度15の【判断力】セーヴィング・スローに成功しなければ、コンフュージョンの呪文へのセーヴィング・スローに失敗したかのように効果を受ける。このコンフュージョンは1分間持続する。
91-95 キャラクターは会話する能力を失う。
96-100 キャラクターは気絶状態になる。どんなに騒いでもダメージを与えても、キャラクターを目覚めさせることはできない。
無期限の狂気
d100 弱点(治療されるまで)
01–15 「酔いが私の正気を保たせる」
16–25 「見つけたものはすべて保管しよう」
26-30 「私は知っている誰かになりたい。その人のような姿の服を着て、振る舞いを真似、名前を名乗る」
31-35 「私は他人に興味を持って貰うために、真実をねじ曲げたり、誇張したり、虚言を弄さねばならない」
36-45 「自分の目標を達成するのが私に取って唯一の関心で、そのためなら他のすべてを無視する」
46-50 「自分の周りで起こっていることを気にするのは難しい」
51-55 「他人がいつも私を判断する基準が嫌いだ」
56-70 「私は自分が知っている限りもっとも賢く、物知りで、強く、素早く、そしてもっとも美しい存在だ」
71-80 「強力な敵が私を折っている確信がある。彼らの配下は私が行くところに常にいる。彼らはいつも私を見ているとわかる」
81-85 「信頼できるのは1人だけだ。そして、私だけがこの特別な友達を見ることができる」
86-95 「私は何も真面目に受け止められない。状況が深刻であるほどそれが面白可笑しく感じられる」
96-100 「私は殺人がとても好きだと気づいてしまった」

狂気の治療

カーム・エモーションの呪文は狂気の効果を抑止することができ、レッサー・レストレーションの呪文はキャラクターの短期の狂気、あるいは長期の狂気を取り除ける。狂気の元によっては、リムーヴ・カースやディスペル・イーヴルも効果的かもしれない。無期限の狂気を取り除くには、グレーター・レストレーションの呪文やより強力な呪文が必要になる。